復職・リワーク

主治医の判断だけでは危険!?復職の落とし穴とは?

うつで休職されている方の復職タイミングは、ほとんどの方が主治医の判断に頼っている事でしょう。アクセルトライおおたでも休職中である利用者から「主治医の許可が出たので来週から会社に戻ります。」といった報告がよくあります。もちろん、復職への筋として当然の流れなのですが、この主治医の判断だけで復職して再度休職、もしくは退職となってしまうケースが多々あります。

この復職の明暗を分けるポイントはどこにあると思いますか?

それは単純な事で、自身の体調や気持ち、またリワークプログラムを利用されている方であればこれまでの通所実績です。主治医は皆さんの日々の生活を見ているわけではありません。そうなると、どこで主治医は患者の復職可否を判断するか明らかですよね?そう、診察時の患者の様子や問診に対する答え方で判断しています。逆を言えば、それ以外の要素では判断ができません。

主治医は診察時の患者の様子や問診に対する答え方を見てアドバイスをしたり、処方をします。「眠れない」と言えば寝付きの悪い要因を追求した上でアドバイスを行いますし、必要に応じて眠剤を処方する事になります。元気な様子で「大丈夫」と言えば「ああ、この人は大丈夫なんだな。」といった考えで対応をします。酷な言い方かもしれませんが、主治医の対応をある程度は患者の伝え方でコントロールできてしまいます。これが落とし穴なのです。

例えば、数ヶ月間体調が安定せず寝たきりを繰り返していたにも関わらずここ2週間くらい元気であって、その元気である事だけを主治医に伝えれば、主治医は元気になったんだなと受け取るでしょう。主治医によって「もう少し様子を見て良い状態が続けば復職してもいいだろう」と判断する方もいれば、「もう復職しても大丈夫だろう」と判断する方もいます。その後者の診断が出た場合にその言葉通りに受け取ってすぐ復職に向かって進めてしまい、結果として早期にまた体調を崩してしまう方が多いのです。

上記の例は多々あります。なので、アクセルトライおおたでは主治医の復職許可が出ただけで判断せずに、これまでの体調や通所実績からの事業所としての見解について本人と話し合い、医療面・生活面・社会面の総合的な判断の下に復職時期と通勤訓練のスケジュールを提案しています。もちろん、主治医の医療的な視点をないがしろにするのではなく、その主治医の判断を踏まえた上で、自身の生活面・社会面と向き合ってほしいと考えています。復職後の日々の仕事を充実したものにするために、アクセルトライおおたのスタッフは、時には厳しいと捉えられるようなアドバイスもします。そこについては決して悲観せず、数年後の自分がどうなっているかを見据えるための重要な機会だと思って前向きに捉えていただきたいと思っています。

現在休職中ながらも、復職に向けて「1人では不安」、「医療面だけでなく生活面・社会面も含めた総合的なサポートはできないか」といった事をお考えであれば是非アクセルトライおおたにご相談いただければと思います。