前回の記事『うつ病を受け入れ、毎日楽しく仕事をするためのヒント①』でも挙げましたように、うつ病を患っていると、調子の波が大きいです。
しかしながら、仕事をすると必ず「この日にやらなければならない仕事」や「この日までにやらなければならない仕事」というものが当然出てきます。
これがうつ病の方にとっては必ず遂行できる保証がないですし、ましてやこういったスケジュール管理が非常に厳しいと思い通りに仕事が進まなかった時に自己嫌悪に陥りやすく、更に遅れを取り戻そうと無理をしてしまい再発を招いてしまう…なんて事になりかねません。ではうつ病の方はどうやってこの決められたスケジュールに対して効率的に進めていけばいいでしょうか?
心理学で作業興奮という用語があります。これは嫌々でも一旦やってみると、 次第に夢中になってくる脳の働きです。
学生時代、嫌だった勉強や掃除をいざ始めてみるとあっという間に時間が経っていたなんて経験があるかと思いますが、まさにそれです。
うつ病となると特に作業をやりたくない思考に陥りがちになりますが、あれこれ考えるよりとりあえず始めてしまうという事が重要です。考えていると不安な気持ちにもなりますので、そうなる前に行動をしてしまいましょう。
また、これは私自身が前職の上司からいただいたアドバイスなのですが、こういった締め切りのある仕事を行う際は「まず9割仕事を片付けてしまう」これを心がけるとみんなが円滑に業務を遂行できるようになりますし、またお互いに安心できます。
例えば、「1週間後にクライアントに提出する提案書を作るように」と頼まれたら、まずは初日に細かい部分は置いて大雑把に全部作って上司にチェックしてもらいます。特に不慣れな仕事の場合、自分の判断で作った資料が全く方向性が違うなんて事はよくあり、締め切りギリギリになって上司に資料を提出したものの「全然違う!こんなんじゃクライアントに出せないよ!今まで何やってたんだ!」なんて怒られてへこんでしまうケースが新社会人にありがちです。
なので最初のうちにその不安要素を取り除いてしまいます。早い段階で大まかな方向性のチェックができれば、上司も「そういう事じゃなくて、こういう事を伝えるよう入れて欲しい。」「方向性としてはいい。後はもっと説得力が出るよう統計データを入れてみようか。」等、アドバイスもしやすいですし、何より自分も上司も先が見えているので安心します。
そして、これだけ最初にできていれば、途中で体調を崩してしまったとしても上司が把握できているので、仕事を引き継ぎやすいですね。
繰り返しになりますが、最初に「どうやれば効率よく進められるか」という事を考えるより、先に動くに思考をシフトさせる事がコツです。質や精度はその後振り返りをする事により 経験値が積まれ、自然と効率が上がってきますから。
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