リワーク(復職)支援のプログラムと聞くとどんなイメージを思い浮かべますか?病院・クリニック?障害者職業センター?はたまた就業先企業で取り組まれている慣らし出勤でしょうか?
近年では就労移行支援事業所を活用されて職場に復帰する事例も増えてきました。
弊所でもその例に漏れず、2016年6月に東京都大田区で就労移行支援事業所を立ち上げて以来、障害のある方の就職から職場定着を支援すると共に、うつ病で休職された方々の職場復帰も支援しています。
今やリワーク(復職)の支援を受けられる選択肢が増えてきている中、我々は更なる選択肢のひとつとして、2022年8月より神奈川県横浜市鶴見区にて自立訓練(生活訓練)事業所 アクセルトライつるみを立ち上げました。
この事業をご存知の方であれば、自立訓練(生活訓練)と聞くと、「引きこもり」「昼夜逆転生活」「金銭管理」といった日常生活を送る事が難しい方への支援というイメージを思い浮かべるかと思います。つまり、就労移行支援と比較すると、就労移行支援よりも前段階のステージにある方が対象ですね。
リワーク(復職)を目指す方にとっても、働く以前の日常生活の改善から行う必要がある事例が多くあります。これまで就労移行支援で支援を続けてきた中で、大手企業に勤め、専門知識を活かした責任の大きい仕事を担う方も多数いらっしゃいましたが、うつ病で休職されてから生活リズムが乱れ、それがリワーク(復職)の大きな障壁となっているという事例を多く見てきました。
そういった支援を続けていく中で、より生活改善に焦点を当てたリワーク(復職)支援も必要になるのではと思ったのです。
近年、コロナ禍による影響から在宅でのリモートワークが推奨される企業が増え、また就労移行支援をはじめとした福祉でも在宅による支援が認められるようになってきましたが、社会生活において基本的な考えは、規則正しい食事・睡眠から健全な日中の活動と昔から変わらないと考えています。
ゆえに当事業所では状況に応じて在宅による支援を行う事もありながらも、原則通所していただく事を推奨しております。
通所をするとなると、外出をする身支度を整える必要がありますよね。
身なりを整え、自宅から外に出て交通機関を使って自分の足で目的地まで通う事を継続する。当たり前のように思えますが、働くという事の基礎はこういった当たり前のように思える事の積み重ねだと思っています。
このひとつひとつの積み重ねが生活改善へと繋がり、そして仕事へと繋がります。我々の支援はこの積み重ねの場を設け、そしてそれを前向きに促していく事です。
リワーク(復職)に向けて動いていく中で、上司や同僚との軋轢や、部署転換、はたまた転職を視野に入れた悩み事と向き合う必要が出てくるかと思います。そこで我々スタッフが悩みに応じて何か折り合いをつけられるように動きますので、いい意味で利用していただければと思います。
今まさにうつ病をはじめとした精神疾患により会社を休職されていて、今後少しずつでもリワーク(復職)に向けて何かしなければと思った方にとって、この記事が何か行動を起こすきっかけとなってもらえれば幸いです。
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