うつ病、引きこもりの方の中には「正社員で働く自信はないからアルバイトがいい」と話す方がいます。
長期間無職期間が続くと収入のなさから不安で仕方ない気持ちはとてもよく分かります。「生活リズムが安定しないし、スキルもないからとりあえずゆるくやれるアルバイトにする」「リハビリを兼ねて徐々に始める」といった意味では正しいです。
しかし、就労移行支援・自立訓練(生活訓練)に通う利用者は「早く働きたい」という思いだけで動いてしまって、肝心なポイントを見落としてしまっている傾向にあると感じます。
求人票をたくさん抱え込んでスタッフに相談に来るのですが、どれを見ても一貫性が見られません。業種、職種、業務内容、勤務時間、通勤手段、通勤時間、給与、年間休日…バラバラです。
「本当にこの仕事がしたいの?」「電話応対に抵抗はないの?」「通勤時間1時間以上かかるけど大丈夫?」と質問すると答えが返ってきません。
このケースが起こる原因として、自分の軸が定まっていなく、仕事へのリアリティが想像できない事にあります。
あなたが持っているその求人票から通勤してる時や仕事している時の光景がある程度想像つきますでしょうか?自分軸が定まっていない人はここの想像力に欠けています。
しかし実際働いた事のない人にとっては無理のない話かもしれません。そんな中「自分のやりたい仕事」と問われても答えづらいでしょう。そして現実問題、とりあえず収入を得なければ生活が苦しいという事もありますので、とりあえずアルバイトで繋ぎたいと考える事も分かります。
そこでうつ病、引きこもりの方への仕事の選び方として、とりあえず目の前の収入を得たいという考えのもと、就労移行支援のスタッフ目線でおすすめしている3つのアルバイト、そして同じく仕事の選び方としておすすめしているポイントを紹介します。
体力・気力共に十分な人は、熱意を重視して、例えキツくてもやり遂げると意気込んで業界に飛び込むでしょう。もちろん、熱意があればある程度無理してでもやっていけると思います。
しかし、そうでなければなるべく無理のない程度の負荷でやっていくべきでしょう。
目次
うつ病、引きこもりの方にもおすすめのアルバイトとは?
例1:単発・超短期のアルバイト
通常企業で働くという事は1日だけでなく長期的に働く事になります。
そう考えると、どんな仕事が合うかどうか特に働いた事のない方にとっては自分に合わない仕事だったらどうしようと考えてしまうものです。
そんな方はまずは単発・超短期のアルバイトをやってみましょう。
もちろん仕事によっては大変な業務もありますが、とりあえず1日や超短期だけであればなんとか頑張れ、合わない仕事だったとしてもその期間で見切りをつける事ができるので低リスクです。
例2:シフトに融通の効くアルバイト
引きこもりだった方は体力の低下が顕著です。
いくらお金を稼ぎたいと思っても「週5日8時間勤務」というのは健常な方でも疲れるものですから、安定したリズムで生活ができない方にはおすすめできません。
そんな方には求人数としては限られますが、「週1日」や「時間を選べる」アルバイトをおすすめします。
求人によってはシフトの融通についての記載がなく、面接の段階で初めてそういった話になる事はよくあるものの、シフトの融通について調べる事ができる求人サイトもあるので、求人サイトの活用はおすすめです。
例3:対人コミュニケーションが少ないアルバイト
引きこもりだった方に最初から接客・販売業やスタッフ同士での交流が多い仕事はおすすめできません。というのも、ストレスのほとんどは人間関係で占められています。
ましてやこれまで対人コミュニケーションが極端に減っていた引きこもりの方がいきなりそういった仕事をしてしまうと、人間関係のストレスから体調を崩してしまいかねません。
ここで躓いてしまうと、かえって自信をなくし、更に引きこもってしまう可能性がありますので、清掃業務や事務補助の仕事等といった1人で黙々と業務に取り組める仕事で感覚を養っていきましょう。
うつ病、引きこもりの方が無理なく働くための「仕事の選び方」
まずは「絶対にやりたくない業務」をリストアップ
例えばコミュニケーションが苦手であれば電話応対や接客が挙げられます。
また、同じ作業の繰り返しが嫌いという人であれば軽作業系、PCがダメな人は事務といったようにNGな業務内容を挙げる事ができます。
ちなみに自分の障害特性から考える手も非常に有効です。
急な体調不良により休憩や休む事を考慮してもらいたい人にとっては接客はなるべく選択肢から外しておいた方がいいでしょう。
こういったサービス業はシフト制を組んでいる事が多く、休むとなると欠員を補充しなければなりません。
つまり、周囲に迷惑をかけてしまう事になるのでかなりのストレスがかかりますし、これが続けば職場における人間関係も崩れて居場所がなくなってしまう可能性も大です。
勤務日数、時間を考える
勤務スケジュールが毎月変わるシフト制、週5日フルタイムを受け入れられるか…この辺は線引きがしやすいでしょう。
就労移行支援事業所に通う利用者であれば現在の通所ペースと照らし合わせながら検討してみてください。
しかし、それでも現状ある程度週4日ペースは維持できていないと、いざ仕事を意識しだすと不安に陥る傾向が多いです。これは例えアルバイトであろうとも根本的な意識の持ち方は同じですね。
通勤時間、手段を考える
「通勤時間1時間でも大丈夫」と言う人が多いですが、果たしてそれを毎日続けられるでしょうか?
通勤時間帯や路線によっては毎日満員電車でぎゅうぎゅう詰めの中を通勤する事になります。これは地味ながら結構なストレスです。
ましてやパニック障害を持つ人は、もし発作が起きてしまっては苦痛以外の何ものでもないでしょう。
通勤ラッシュは避けたいと思うなら、上記の勤務時間も考慮して、お昼頃からの出勤等で希望するといいでしょう。
まとめ
以上が就労支援を経験してきたスタッフ目線での仕事の選び方のポイントです。
キーワードは「無理なく」、そして自分で頑張れる範囲と頑張っても厳しいという線引きを明確に引く事が重要です。
そして、障害を持つ人にとって一番重視したい事が、いざという時に障害特性を配慮してもらえる職場環境かという事です。ここは求人票や実際の面接の際によく確認しておきましょう。
人によっては自分の障害の事を公開せずに(クローズ)働きたいとあります。これは求人の選択肢が広がるという意味ではメリットがありますが、いわば健常者と同じ扱いなので、服薬や休みの事とか一切配慮してもらえない可能性が高いです。そうなると職場への定着がしづらいという現実問題があります。
余程のこだわりがない限りは障害をオープンにして働く障害雇用枠で求人を探す事をおすすめします。求人の幅は少なくはあれども、アクセルトライおおたであればスタッフが企業開拓をした上でサポートをします。
更にアクセルトライを利用したメリットとして、就労後のサポートを受ける事ができます。まずはお気軽にご相談くださいね。
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