うつ病

うつ病の方は特に注意!快適な睡眠をするためのコツ

「よく眠れない」「起きれない」という相談は服薬の影響は多かれ少なかれあります。しかし、仕事をするためには睡眠をしっかりとって元気よく毎日を過ごす事が必須なのは誰もが言われずとも分かっている事だと思います。快適な睡眠をとる事は免疫力の向上にも繋がりますし、現在連日取り上げられているコロナウイルス情勢に対抗しうる手段になりますよね。

そこで今回は睡眠が満足にとれないうつ病の方向けに睡眠不足の原因となるポイントをご紹介します。もちろん、医師に服薬の相談をする事がまず第一なので、今回は生活面での見直しという観点から参考にしていただければと思います。

睡眠不足の原因1.寝る前のゲーム、スマホ

「当たり前の事じゃないか」という声が聞こえてきそうですが、だからこそ睡眠不足時の見直すポイントとしてまず第一に焦点を当てなければならないところです。当事業所の利用者にも寝不足の原因を聞いてみると、ほとんどの方が前日夜遅くまで「ゲームをしていた」「Twitterを見ていた」と回答しています。これはうつ病関係なく障害のない方も翌日の仕事に支障が出ます。

よく寝る前のゲームやスマホが良くないと言われる要因として、画面から発せられるブルーライトによって脳が太陽が出ているものと勘違いをし、睡眠に必要となるメラトニンの分泌が抑えられるためという事が第一にあります。更にはゲームの内容やSNSによる連絡のやり取りなどで気になってしまい、交感神経が優位に立ってしまう事で睡眠を妨げてしまいます。

なのでこれに対する回答としては「寝る前のゲーム、スマホはやめましょう!」となるのですが、だからといって急に全くやらないよう禁止としてしまうとかえって禁止された事によるストレスで眠れなくなってしまいます。

こういった依存気味の方にとっては禁止ではなく軽減していくやり方が無理なく取り組めるのでおすすめです。例えば連日夜中の3時までやってしまうという方は「2時までには終わらせよう」というように少し時間を短くするなどして少目標を設定する事でストレスが少なく改善に向け努力できるようになります。

睡眠不足の原因2.過度な仮眠

日中昼寝のつもりが何時間も寝てしまっている事が習慣になってしまっていませんか?20~30分程度の仮眠が望ましいとされていますが、それ以上の仮眠は本格的なノンレム~レム睡眠を繰り返すサイクルに入ってしまうので、夜の睡眠と変わりなくなってしまいます。そうなると夜が活動時間となってしまい、いわゆる夜型の生活となってしまいますので、寝る前のゲーム、スマホにも繋がってきます。

昼寝はとても気持ちが良いものですし、気持ちは大変分かりますが、仮眠をするなら座った状態で寝たり、アラームを20~30分後に設定するなりして本格的な睡眠とならないように心がけましょう。

睡眠不足の原因3.お酒

アルコールと睡眠は密接に関係しています。少量のアルコールは脳の興奮を鎮めるはたらきがあるため、アルコールを飲まない時と比べて睡眠の導入自体は早いというメリットはあります。これは、アルコールの分解時に発生するアセトアルデヒドの影響でレム睡眠が抑えられるためです。よくお酒を飲んだほうが眠れるという意見があるのはこういう事なんですね。

しかし、その後は反動で脳が興奮状態となりレム睡眠が増加するため、中途覚醒を促してしまいます。更にアルコールによる利尿作用も相まって、結果として夜中にトイレ等で目が覚めやすくなってしまいます。

これも対処としては「お酒をやめましょう」というのが極論ではあるのですが、これも禁止としてしまうとかえってストレスですし、アルコール依存ではない普段からお酒を飲む方が習慣の方にとっては生活の一部なので、よっぽど病気等で医師から禁止されない限りはお酒をやめるなんて考えられないでしょう。

そこでおすすめなのが、アルコール量を減らす事です。例えば普段からアルコール9%のストロング系のチューハイを飲まれるような方であれば、ストロング系ではない弱めのアルコールのチューハイに置き換える等して総合でアルコール摂取量を減らすのです。そうする事で少しずつですが睡眠のサイクルが改善されていきます。

まとめ

医学的かつ合理的に見れば禁止が最も睡眠の改善に繋がりますが、人間は非合理性が伴う生き物で、他の動物のように産まれてすぐ立って自分でエサを取りに行く事なく親に依存して育っていくため、何かに依存しない事には生きてはいけないものです。

特にうつ病の方にとっては精神的な拠り所が必須なので、いきなり禁止するという事は依存対象を断ち切る事になりかえって危険です。なので、依存を断ち切るのではなく、依存の仕方を変えていく事が大切となっていきます。

睡眠改善ひとつとっても一朝一夕でうまくいくものではありません。長い目で見て毎日の中で少しでも昨日より良くなったと実感を得ながら改善へと繋げていきましょう。