うつ病などの精神疾患によって、休職している方が増えています。
休職している人の中には「復職できるようになるのだろうか…」「また体調を崩さないだろうか」「以前のように働けるのだろうか」と、復職に強い不安を抱えていることも少なくありません。
そのような想いの中で、気持ちばかり焦ってしまったり、復職を焦って進めてしまうことで、さらに体調を悪化させてしまうこともあります。
そのような復職に対する不安や焦りが強い場合には、うまく復職支援を受けてみることをおすすめします。
ここではうつ病をはじめ精神疾患の方々が、復職をスムーズにするために知っておきたい復職支援の方法について詳しくお伝えしていきます。
目次
復職支援とはどういうものなの?
復職支援とは『リワーク』と呼ばれることもあり、うつ病を始めとした精神疾患などによって休職している人に対して、職場復帰するための支援方法のことをいいます。
復職支援にはさまざまな方法によって取り組まれています。
どのようなことでストレスになってしまうのかを学び、その対処法に取り組んでいきます。
支援者といっしょに自分自身の考え方の癖に気づくことによって、自らがストレスをうまく回避できるように演習していきます。
また複数の参加者が集まって、さまざまなテーマで話し合うことによって、大きな気づきを得ることもできます。
その他にも自身の苦手にしているような場面を想定して、コミュニケーションを図る訓練を行うことによって、対人での問題を解決できる力を養っていきます。
このようなさまざまな復職支援の方法を、就労移行支援事業所や障害者職業センター、精神科・心療内科といった医療機関などによって受けることができるように整備されています。
復職支援で取り組まれているプログラムの内容は?
復職支援で取り組まれているプログラムは、自身が働いている場面を想定して行われます。プログラムを実施している機関や施設に通い、実践的に取り組んでいくことになります。
実際に就労移行支援事業所や障害者職業センターなどによって行われているプログラムの内容をお伝えしていきましょう。
ストレス対処
ストレスに感じる場面でも、誰もが同じストレスに感じることはありません。自分自身が無意識にどのような思考や行動を取ってしまうのか、支援者といっしょにその癖に気づき、その対処法を学んでいきます。
オフィスワーク(作業課題)
実際に仕事をしている場面を想定して、仕事に対して集中力を持って取り組めるように訓練していきます。実際に仕事をするわけではありませんが、事務職を目指すなら事務やパソコン入力を、現場作業を目指すなら軽作業に取り組むなどして訓練します。
グループミーティング(グループワーク)
同じような症状に悩む複数の参加者が集まって、さまざまなテーマに沿って話し合いを行います。他の参加者と交流を持つことによって、悩みを抱えているのは自分だけではないことに気づき、また他者の考えや行動から新たな気づきを得ることもできます。
対人技能訓練(SST:ソーシャルスキルトレーニング)
参加者に対して上司や部下、同僚などといった役割を割り振って、他者とのコミュニケーションの練習を行う訓練方法です。特に自分が苦手としている場面を想定して行われることが多く、くり返し取り組むことで問題解決能力を高めることができます。
キャリアデザイン
休職している期間を、自分自身のキャリアにとって有効な期間であると捉えるようにします。自分にはどのような脳力を持ち合わせているのか、自身を振り返ることによって新たな可能性を再発見するために有効な訓練です。
復職支援を実施している機関や施設
復職支援はさまざまな機関や施設で受けることが可能です。どのような場所で復職支援の取り組みが行われているのかご紹介しましょう。
就労移行支援事業所
就労移行支援事業所では、さなざまな障害や疾患を抱えている人に対して、就労に関する支援を行っています。うつ病などによる休職者に対する、復職支援にも取り組んでいます。
障害や疾患を抱えている18歳から65歳までの人が利用でき、一般企業などで働くことが可能だと見込まれる人に対して支援を行っています。
週に1日から数日、事業所に通って訓練を受けていきます。自分自身にあったペースで復職に取り組んでいくことができます。
障害者職業センター
障害者職業センターは各都道府県に設置されており、休職者だけではなく受け入れする事業者に対しても支援を行うことによって、スムーズに復職できるようサポートしています。
職業リハビリテーションには12週から16週かけて取り組むことになります。
休職者が医療機関で治療している場合には、連携を図りながら個人にあわせて取り組んでいきます。
医療機関
精神科や心療内科においては、病気の治療に取り組みながら、症状の改善の中で復職に取り組むことができるようなプログラムとなっています。
精神科デイや精神科ショートスティ、精神科作業療法などのサービスを、医師や看護師、作業療法士などが提供するリハビリテーションとして取り組んでいきます。
ただしすべての精神科や心療内科で取り組んでいる訳ではありません。
復職支援を受ける流れ
復職支援を受けてみたい、プログラムに取り組んでみたいと感じたのであれば、まずはかかりつけ医と相談して、復職が可能なのか相談してみましょう。
症状が安定しており、就労できる可能性があるのであれば、さまざまな復職支援を受けることができます。
復職支援を受ける期間は個人差がありますが、一般的には3か月から数か月を要することになります。
そのプログラムをやり終えたらすぐに復職できるというものではなく、本人の状態が大事であり、また主治医からの見解も得ながら進めていくことになります。
また復職を果たしてからも病気の再発や再び休職しないように、健康で働き続けるためのスキルを身につけておくことが大事です。
まとめ~大田区で就労支援サービスを受けるなら
うつ病は「心の風邪」と言われることがありますが、風邪のように誰しもがなってしまう可能性のあるもので、いったんこじらせてしまうと風邪のようには治りにくいものです。
そのため「また働けるようになるのだろうか」と不安になってしまうことは無理もないことです。
うつ病など精神的な不調によって休職しているのであれば、一人で抱え込もうとせず、復職への道のりを支援する復職支援をうまく活用するといいでしょう。
自分一人で考え込んでしまうと、周りと比べてしまい、焦った気持ちを持ってしまいます。そのような状態で復職しても、また体調を崩してしまうかもしれません。
少しでも不安に感じるようであれば、復職支援の活用を検討してみましょう。
復職支援でのプログラムは、安心して働き続けることができるように、医療や福祉が一体となって作り上げているものです。
無理をすることなく、ご自身のペースで一歩ずつ進んでいくことができます。
不安や焦りを感じているようであれば、上手く復職支援を活用できるように、記事を参考にしてみてくださいね。
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