今日は平成最後の日。そんな中アクセルトライおおたでは記念となる平成最後の就労者を輩出しました。
彼は20代の男性利用者だったわけですが、就労が決まるまでは1年以上かかりました。元々対人コミュニケーションが得意な方ではなく、ふとした一言で相手を怒らせかねない少し危なっかしいところがあり、それはこれからの定着支援において十分気をつけなければならない点です。もちろん、社会人として大変なのはこれからですし、仕事をしていく中で職場環境や人間関係等、壁にぶつかる事も多々あるかと思います。しかし、彼は通所していくうちに確実に自信をつけていきました。
もちろん、就労移行支援事業所と利用契約をしたところで働けるという確証はどこにもありません。残念ながら最大の利用期間2年の中で就労できなかったという方もいます。就労できなかった理由としては体調、家庭事情、認知の問題様々あります。しかし、少なくとも就労できた方は皆「自ら負荷をかける」事をしていました。
「自ら負荷をかける」とはどういう事か?「昨日眠れなかった」「今日は少し体調が良くない」「頭痛がする」といった理由で1日通所を休むといった連絡は毎日のように利用者から来ます。もちろん、通所し始めの頃は体調に無理をさせないようにはしてもらいたいのですが、ある程度通所に慣れてくる2~3ヶ月目になったら、万全のコンディションでない状態でも極力通所してもらいたいのです。無茶はせずとも多少の無理を通すという事は自ら行ってもらいたいのです。
障害者雇用ではもちろん企業の配慮というものはありますが、それはあくまで自分で障害特性を理解した上で自ら工夫して対処しようとしている前提です。酷な話かもしれませんが、配慮だけを求めている人に対しては、企業の配慮できる範囲に限界があります。つまり、自ら働きかけができる人を企業は欲しているのです。就労移行支援はそんな企業が欲する人材として育成する役目があります。
スタッフからも自ら負荷をかけていくようアドバイスをしていきますが、障害と付き合いながら就労するためには是非自分で考え工夫する事を実践してみてください。上記で挙げたよくある休む理由も、以下のように言い方を工夫して少しでも通所するよう姿勢を見せる事が大切です。
「昨日眠れなかったので休みます」→「昨日眠れなかったので途中仮眠を取らせていただくかもしれませんが、今から行きます」
「今日は少し体調が良くないので休みます」→「今日は少し体調が良くないので午前中休んで様子を見てから午後通所します」
「頭痛がするので休みます」→「一旦病院へ行ってみて、そこから通所するかどうかまた連絡します」
就労できた人は少なからずこういった工夫を自ら行ってきました。もちろん負荷がかかるので疲れますし辛さもあります。しかし、こういった事を続けていくと習慣化され、当たり前のように上記のような行動をする事ができるようになります。習慣化できた人が就労できるようになるのです。
来る令和の時代。時代の変化と共に意識も是非ちょっとずつ変えていく事を実践してみてください。
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